朝美オスカルの声について
朝美絢さん演じるオスカルの声がいつもより高い、と話題になっている。
私も最初聞いた時、いつもの男役声とは発声からして違うな、と思った。
オスカルは「男装の麗人」だからもちろん「男」ではない。
中身は「女」の役だ。
今まで50年という長い長い間多くの人々に愛されてきた歴史ある「ベルサイユのばら」で、
何人ものオスカル像を観てきた。
それぞれに素晴らしいオスカルだったと思うが、大体はいつもの男役声で演じていたような気がする。
(もちろん女らしくするところはあっても……)
でも朝美さんは、最初の出てくるところからして違っていた。
宝塚の「男役」は「男」であって「女」ではない。
それを同じ声にすることは違うのではないか、とおそらく考えたのだと思う。
ここまで深く掘り下げ、発声のやり方まで研究し尽くしてオスカル像を作った人を、私は今まで観た事がない。
今までは、オスカルは「男装の麗人」だから、宝塚にはピッタリ、そのままやれば素晴らしいオスカルになるであろう、と何の疑いもなくやってきたのだと思う。
でも宝塚の男役は、「男」を演じる時に発する声であって「男として育った女性」を演じるには根本からして違うのかもしれない、ということを、朝美さんのオスカルを観て初めて感じた。
オスカルは、中身は「男」ではなく、あくまで「女」なのだ、ということを朝美さんの演技で改めて思い知った。(50年目にして……)
それくらい、朝美さんの演技は、今までの常識を覆してしまう程のインパクトのあるオスカル像を見事に演じて観せてくれた。
なんという深い考え、なんという役作りの凄さ、
元々素晴らしい演技力の持ち主だとは知っていたが、これ程だったとは……
本当に、その努力と役作りの深さに心から敬意を表し、大尊敬しました。
改めてこれからも朝美さんをずっとずっと応援していきたいと思った次第です。
(素晴らしい雪組の「ベルばら」を観てずっと忘れられず脳内再生している今の私の素直な気持ちです)
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