マノン、千秋楽、観てきました。
やっと、千秋楽になって初めて、「マノン」を観ることができました。
マノン、というと、2015年に月組で上演された「舞音 マノン」の
印象しかなかったのですが、
原作は、アベ、プレヴォーで同じなのですが、
月組は、インドシナを舞台にアジアンテイストで書かれていて、
こちらはスペインですよね?
それだけでも、雰囲気はかなり違いますが、
印象は、まるっきり違いました。
確かに内容は同じようなのですが、
月組の場合は、マノン自体が、魔性の女、感がとても強く、
躍りで男の人を積極的に誘惑して、お金を貢がせる、
それにシャルル(主人公の名前)が引っ掛かってしまった、
的なところから始まり、最初は愛など信じない、
お金が全て、お金を貢いでくれる人が愛してくれる人、
という感じでシャルルはどんどん破滅していってしまうのですが、
まあ最後は真実の愛を見つけて死ぬ、という感じでしたが、
マノン自体が悪い女、的な感じでした。
でも、それをちゃぴちゃんが、非常に魅力的に演じていましたが。
今回のマノンは(いや、こちらの方が古いのですよね?)
お嬢様で、悪気はなく、いろいろやっちゃう、的な
いい人に見えました。
だから、ロドリゴ愛月さんは、本当に自らマノンを愛して、
自らの意志でやっている感が強かったです。
破滅に向かうのは同じですが、
今回は、愛を、ものすごく感じました。
皆さんの感想が、どうしようもない、突っ込みどころ満載、
こんなくそみたいな人間、とかが溢れていたので、
私も覚悟して観ましたが、
私も確かに最初、月組を観た時は、なんちゅう内容、
もっとしっかりしろよ、冷静に考えて、と、
一人でつっこんでいましたが、今回は、
マノンとロドリゴの純粋過ぎるくらい美しい愛、
どんなに反発しても見捨てずに助けようとする親(特に母親)の愛、
弟、妹を思う兄の愛、
壊れていく親友を、どうにかして助けようとする友の愛、などなど、
あらゆる種類の愛をひしひしと感じられ、
こんな内容の作品の割には、とても心に迫るものがありました。
愛月さん始め、有沙さん、輝咲さん、朝水さん、桃堂さん、
綺城さん、天飛さん、みなさん熱演で素晴らしかったです。
愛月さんは、いつもは立派な男役さんですが、
19歳という若さを表現し、
純粋に愛に生きていて、見事でした。
有沙さんは、どうみても悪い人には見えず、最後まで、ちゃんと
ロドリゴを愛していた素敵なお嬢様という感じでした。
今日の千秋楽で、ご卒業された桃堂さんが、
押さえた、落ち着いた演技で、でも弟のことを心から思っている、
というのがこちらまでびしびし伝わってきて、
本当に素敵なロドリゴのお兄さんでした。
最後のご挨拶で、「この舞台を皆でできた事が、本当に幸せでした。
もう後悔は全くないです。」と、涙ぐまれていたのが、印象的でした。
次の公演で、愛ちゃんは、なんと107歳のお役をなさるそうです。
19歳から107歳までの、この降り幅、本当にすごいですね。
それを、さらっとやりこなしてしまうのですから、本当に脱帽です。
次の星組全員でそろう公演は、なんと、一年半ぶりだそうです。
本当に大変でしたよね。
でも、まだまだ、感染者も増えてきてしまって、本当に心配です。
次の公演も、無事に始まり、最後まで、駆け抜けられますように、
お祈り致しております。
皆様、お疲れ様でした。
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