月組「今夜、ロマンス劇場で」新人公演、生観劇。
有り難くも、月組「今夜、ロマンス劇場で」の新人公演を、
劇場で生で観ることが出来ました。
大きく広がる空間を、配信という初めての体験も踏まえながら、
研7生以下で埋めるというのは、並大抵のことでないと思います。
襲いかかる大きなプレッシャーと、緊張感を背負いながらも、
見事な覚悟で演じきるタカラジェンヌは、
いつもながら、本当に凄いなぁ、と頭が下がる思いです。
今回の新人公演、
最初は、皆さんの緊張感が劇場中、びしばしと伝わってきて、
大丈夫?最後まで頑張れる?
と心配になるところもありましたが、
それもほんの一瞬で、すぐに役に没頭して、
それからはどんどんこの物語の世界に引き込まれていきました。
朴訥で不器用だけれど、夢に向かって一生懸命で、
誰よりも熱く、優しく、温かい心を持っている青年、
牧野健司という人を、礼華はるさんが、
等身大で、素直に飾らず、まっすぐに演じてくれました。
それはもう、演じる、というよりは、そのまま、
そこに牧野健司が存在していたか、と思うほど、自然でした。
最初こそ、緊張のためか、
歌で声がひっくり返ってしまうところもありましたが、
時間と共に落ち着いてきて、
(もちろん、歌の部分はこれからまだまだ鍛錬を要すると思いますが)
最後、老年の健司は素晴らしかったです。
美雪との囁くようなデュエットは涙なしには聴けませんでした。
主役お二人の痛々しいまでの純愛が、
まだ学年が若いこともあって初々しく、ご本人たちにも重なって、
もう、お祭りの辺りから、泣けて泣けて、
オペラグラスで観ても、涙で霞んで良く観えませんでした。
研2で大抜擢を受けて、大変だったと思いますが、
期待以上に見事に繊細に演じきった花妃舞音さん、
素晴らしかったです。
プログラムに、シナリオハンティング(お祭り)の場面で、
海乃さんから、貴重なアドバイスをもらい、
美雪の複雑な心情を深く表現したい、と書いてありましたが、
大劇場からのこの短い期間で、これだけ深めてくるって、
並大抵のことではありません。
物凄い逸材が出てきましたね。
舞台度胸もお歌も、とても素晴らしかったです。
彩音さんも、元々カッコ良いですが、
見事に大スターぶりを発揮して、
客席からも、笑いを取っていました。
一人だけ、本役のありちゃんが出てきたのか、と思うほど、
大蛇丸は出来上がっていて、声も歌も、とても良かったです。
天紫珠季さんは、流石だし、
結愛かれんさんは、可愛いし、
真弘蓮君は、最初から余裕の演技で、
かれんちゃんが落とした帽子を、
何気なく自然に拾って何事もなかったように見せる、
大物ぶりを発揮していました。
鳩三郎の天つ風朱季ちゃんのいろいろな「クルックー」が
可愛くて可愛くて、劇場中の笑いをかっさらっていました。
何より目を惹いたのは、狭霧役の一輝翔琉君。
雨霧役の蘭世さんもお美しかったですが、
翔琉君の、美しいこと、カッコいいこと。
物凄く目立っていて、遠目でもはっきりと感じられました。
後で誰かしら、と思って、
プログラムで、確認してわかったのですが、
そうだったのですね、彼が噂の大型新人だったのですね。
納得です。
まだ研1で、トートの決めぜりふ 「死ねばいい」
を大舞台で言った人は、後にも先にも、翔琉君だけではないかしら。
これからがますます楽しみです。
本当に、素晴らしい新人公演でした。
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