「フィレンツェに燃える」生観劇、47年前と比べて
神奈川県民ホールに行ってきました。
当時、汀夏子さんファンだった私は、この作品にはとても思い入れがあります。
こんなに時を経て、また観られるなんて、
本当に嬉しいです。
でも、実は、大昔のことなので、
ほとんど覚えていないのですが、
音楽というのは凄いものですね。
最初、開演五分前から、物語の音楽がBGMのように流れたのです。
そうしたら、その瞬間、一気に忘れていたあのときの記憶と感情が蘇ってきて、
懐かしいやら、グッとくるやら、
頭ではなく、心に直接響いてきて、思わず、泣けてくるくらいでした。
音楽というのは、ずっと時が経っても身体が覚えているものですね。
そして、始まってから、
ああ、こういうところあった、
こういう台詞や歌、感動した、というのを、
次々に思い出されていって、
花組の方々の熱演もあり、一挙にこの作品の世界へ引き込まれました。
最初と最後の歌はもう、涙ものでした。
私は、寺田瀧雄先生の音楽が大好きで、
音楽を聴いただけでも泣けてくるのですが、
この曲は最高です。
「ベルサイユのばら」の作曲もなさっていますが、
通ずるものがあると思います。
そして、パメラが
「アントニオ、あなたは優しいのね」
と言った瞬間に、アントニオが
「パメラ~パメラ~」
と歌い出すタイミングが、あの頃から見事で、
ああ、ここ、好きだったなあ……
と思い出しました。
今回もとても素敵でした。
れいちゃんが抑えた演技で、アントニオの苦悩を、見事に表現してくれました。
そして、オテロの
「いい子だ」
は、麻実れいさんの、低く響くかっこいい台詞を、
一瞬にして思い出しました。
麻実れいさん、本当にかっこ良かったのですよ。
でも、それにも増して、永久輝さんの言い方も、最高に素敵でした。
パメラは、ちょっと無理して悪ぶっている感が否めませんでしたが、
(初演の高宮沙千さんは、ただいるだけで、危ない人感が漂っていました)
そこは、まどかちゃんの演技力で、しっかりパメラになっていましたね。
レオナルドの水美さんも、破天荒、という割には、少し優し過ぎるような気がしましたが、
涙ながらの熱演で良かったです。
聖乃さんの清々しい明るさが、この作品を温かくしてくれていましたし、
ロバートの侑輝大弥君も、ビットリオ愛乃一真君も熱く熱く演じていて良かったです。
そして、アンジェラの星空美咲さん、
本当にもう出来上がっていますね。
柚香さんともとてもお似合いで、
本当に素敵でした。
もう、どこでトップ娘役になっても大丈夫、というくらいのオーラと実力があると思いました。
これは、次期、宙組トップもあるのではないかしら、と、密かに思ってしまいました。
心が、グッとつかまれた「フィレンツェに燃える」
素晴らしかったです。
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