宝塚報道、私の本音
非現実の夢の世界から帰還して、一挙に現実の世界に引き戻されてしまいました。
生徒さんたちは、常日頃から、あんなに死に物狂いで頑張っているのに、
回りの分別があるだろうはずの大人たちは、一体何をやっているのでしょう。
あの、血の出るようなお稽古を続けて、見事に大成功させた「蒼穹の昴」は、
これらの演出家報道のせいでせっかくの賞を逃すし、
(それがなければ、絶対に芸術祭賞を取っていた、と今でも思っています)
その時の対応の悪さが、現在にも及んでいて、
演出家原田諒氏に訴えられる、という結果になってしまうし、
今日、劇団から出されたコメントの何と誠意のないことか。
そんな中でも変わらず、日々必死に舞台を努めている生徒さんたちのことを思うと本当に泣けてきます。
原田氏の言動にはあきれ果てますが、ご自分ではそんなつもりはなく、こんな大事になるとは思っていなかった、ようですが、厳しく指導して、それがいき過ぎてしまってパワハラになってしまった、というのは100歩譲って理解出来たとしても、今の時代、あのセクハラはアウトでしょ。
被害者の方には、十分誠意を持って償って、この先、絶対にこういうことが起こらないようにして頂くことしか、ないように思いますが、被害者側と、演出家と、そして、対応が悪かった宝塚側で揉めに揉めてしまって、結局、裁判沙汰にまでなってしまいました。
特に宝塚は「清く正しく美しく」を大切にしていますから、
もう随分前のことになるのに、未だに96期裁判事件のことが尾を引いていて、
関係ない人たちまで、苦しまなくてはならない状態になっている。
今回の裁判でどういう結論になるのかはわかりませんが、
双方がしっかり納得して、演出家も反省するところはしっかりと反省して、奢っている部分はしっかりと改心して、(出来るかなあ) 宝塚側も、よくよく精査して、早急だったところはもう一度改めて、
みんなにとって、良い方向へ進んでくださるのが一番だと思います。
(難しそうですがね)
私の本音を申し上げると、
セクハラは何があっても絶対にダメ、
本人が冗談のつもりで言っているとしても、
相手がそう感じてしまったら、もうそれはアウトな訳で、上に立つ人間だったら、そこのところはよくよく考えて行動しなければならないことはわかりきっているはずなのに、本当に気をつけて頂きたい。
パワハラは、厳しさとは紙一重で、そこに、生徒への、作品への愛情があるのなら、
ある程度は許せると思うのですよね。
もちろん、暴力、身体、心を傷つけるような暴言は絶対にダメですが、
そこに愛情があり、生徒さんたちも納得して付いていっているのでしたら、
パワハラにはならないんじゃないかと。
私は昭和の厳しい時代に育った古い人間ですから、
相当しごかれて育ちました。
厳しく言ってもらえることが愛情、
言ってもらえなくなったら、それはもう見捨てられた、と同じ。
「いいわよ、いいわよ、お上手ね」
と誉められることは、もうあなたはそれ以上のことは出来ない、と烙印を押された、ということ、
と教えられてきましたから、どんなに苦しくても期待に応えようと、そりゃあ頑張ってきましたとも。
最近は、ちょっと怒っただけでも、パワハラとか言われちゃうし、
「出来ないなら、帰りなさい」なんて言おうものなら、さっさと帰っちゃうし。
(怖いから絶対に言いませんよ)
昔なら、必死に這いつくばっても、「もう一回お願いします」と言ったものです。
ごめんなさい、昔の話はいいのですが、
現在、何でも誉めて育てろ、的な風潮がはびこる中、
どんなに辛くても、苦しくても、努力して努力して見事にやり遂げる宝塚の生徒さんたちが、私は大好きなので、
原田氏はちょっとやり過ぎだったのかもしれませんが、
他にもたくさん厳しい先生方がいらっしゃいますので、
もし、生徒さんたちが、それでも原田氏の演出を受けたい、と思う気持ちがあるのでしたら、
もちろん、「心を入れ替えて」という条件付きですが、
受け入れてもいいような気がしています。
もちろんすぐには無理でしょうから、ある程度の期間を置いて、ということになるのでしょうけれど……
こんなことを言ったら、物凄い反感をかうかもしれませんけどね……
モーツァルトだって、人間としてはあり得ないほど酷い人でしたが、音楽は、神様の贈り物でした。
作品が良ければ全てが帳消しになるなんて毛頭思っていませんが、
改心した原田氏が、一体どんな作品を作ってくださるのか、
少しだけ興味があります。
劇団の、理事長の、采配、とくと見させて頂きます。
もしよろしければぽちっと
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