長年宝塚を観ていますと、生徒さんの微妙な心の変化が感じられる時があります。

舞台は生き物ですから、ちょっとした気持ちの変化でも、日々パフォーマンスが変わってくるのは、当然でしょう。

今回の花組「鴛鴦歌合戦」で、むちゃくちゃ明るいバカ殿を演じている永久輝せあさんですが、

本当に生き生きとしていて、もちろん今までのどの役もとても素敵でしたが、

レビューも合わせて、何かひとつ吹っ切れたような感じがするのは私だけでしょうか？

今日ご出演だった「カフェブレイク」を見て、それが確信に変わりました。

これは、『劇団側から何か内示があったな』と。

(もちろん次期トップの……)

もしないにしても、これからのご自分の立場をしっかりと意識し始めたな、と。

今までも、素のおしゃべりがとても楽しく、明るく元気で素敵だったのですが、

今日拝見した永久輝さんは、何か覚悟を決めた、というか、決心したというか、

今までの少し自信なさそうな気配や、ちょっと迷うような話し方は一切なく、

一言一言、自信に満ちていました。

特に感じたのは、中井さんが、次回の作品のことに触れた時のことです。

「激情、と聞いた時の印象はいかがでしたか？」という質問に

「お話を頂いた時には、素晴らしい先輩方のされてきた名作に挑戦させて頂くことに物凄くプレッシャーを感じていたのですけれど、本当に素敵な作品なので、有り難い機会だな、と思って全力で臨みたいと思います」

と、きっぱりと本当に明るい表情で語っていらっしゃいました。

「レビューの方も、全国ツアーバージョンに変更点はあると思いますが、大好きなレビューなので、私もしっかりと務めたいと思います」

と、自信に満ち溢れたお顔でおっしゃっていました。

今までだったら、いつも少し遠慮がちな雰囲気が漂っていたのですが、

柚香さんの退団発表により、いよいよ覚悟を決めたのかな、と感じる自信がみなぎっていた「カフェブレイク」でした。

次期トップになる時って、一般的な発表の前に、劇団からお伺い的な内示があると聞きますが、

彩風さんの時も、芹香さんの時も、何となく変わったな、と思う瞬間があり、

それが、多分劇団からのお話があった時ではないか、と勝手に思っているのですが、

今の永久輝さんは、明らかに自信に満ちていて、

全国ツアーを引っ張っていく責任感のようなものもひしひしと感じました。

ステージが一段階上がったな、と感じられる、最高の笑顔でした。

これからも、ますます頑張って頂きたいです。

応援致しております。

(私が勝手に感じたことなので、単なる思い込みかもしれませんので悪しからず……)

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