昨日、宙組｢ハイロー｣を、観てきました。

今まで、ガーデンシアターコンサートなどでも、

退団フラグ立てまくりの演出だったにも関わらず、

何の発表もなかったので、

グッときて、涙溢れる場面でも、

｢まだ、泣くには早い｣

と、どこかで自分自身を戒めているところがありました。

でも今、真風さん、潤花さんお二人の仲むつまじい退団発表を終えて、

もう、何の遠慮もなく、その世界を存分に味わえるのだ、

と、思いっきりお二人の世界を感じようと心に決めていました。

同じ作品でも、退団発表を知る前と、知った後では、

まるっきり印象が違うと思います。

私は、大劇場では観ていないので、初見でしたが、

本当に、潤さんが、真風さんのことを心から慕っていて、

お二人が退団を共にしたいと、心の底から思っているのだなぁ、

というのが、ひしひしと伝わってきて、

何でもないところでも、何もしていなくても、

ただお二人が一緒にいるだけで温かい気持ちになり、

涙があとからあとから込み上げてきて、困るくらいでした。

｢ハイロー｣は、思っていた以上に、宝塚的になっていて、

喧嘩の場面も、確かに荒々しいですが、

とても美しく描かれていて、

流石、宝塚の世界だと思いました。

五チームの｢SWORD｣の方々も、

短い出演の中でも、メンバーお一人お一人が、

その特徴をしっかりと生かして演じていました。

それぞれ頭になるための秘話があり、

多くは語られませんでしたが、

とても分かりやすく演出されていたと思います。

私は、スモーキーが好きなので、スモーキーを主役に、

もう一編書いて欲しいくらいですが、

短い出番ながら、病気がちな、気の優しい、

でも、誰よりも正義感が強く、

守るものを命がけで守る、というスモーキー像を、

桜木さんが、身を削ってまで表現してくださっていたので、

大、大、大満足です。

桜木さん、本当に素敵でした。

芹香さんも、流石の迫力で、魅せてくださいましたし、

瑠風さんも、男っ振りが一段と上がりましたね。

鷹翔さんも、伝説の100発殴りの有名シーンを

見事にかっこ良く演じてくださって、本当に良かったです。

そして、何より、コブラとカナのシーンは、

どれもこれも涙ものです。

オートバイの後ろに乗る潤さんの、なんと嬉しそうなことか。

お祭りの時も、景色を二人で見るところも、

役ではなく、潤花さんとして本当に楽しそうで、

お二人の仲の良さが溢れていて、もう泣けてきました。

最後、ウェディングドレスで、真風さんの腕の中で死ぬところなんぞは、

潤さん、本当に本望だったのではないかしら。

それくらい、ぴったりと合っていたコンビでした。

ショー｢カプリチョーザ｣も、

ザ・宝塚という感じの夢夢しいショーで、私は大好きです。

イタリアの5都市から出来ているので、

とても分かりやすく、

一場面一場面が長く、しっかりとストーリー性があるので、

見ていても、お芝居を観ているようで、

その中に入り込めて楽しかったです。

中でも、幻想的な　｢水の都　ヴェネチア｣　の場面が素敵でした。

噂の明日海さんの衣装を着たズンちゃんが、

いつも男役とは思えないほど、女っぽく美しくて、

真風さんはもちろん王子さまのよう、

瑠風さんの素晴らしい歌と共に、ゴンドラの風景が、

この世のものとは思えないほど、美しかったです。

ミラノの、真風さん、芹香さん、潤さんの三角関係の場面も素敵でしたし、

全ての場面が大好きでした。

留依蒔世さんの歌は、中詰めでもエトワールでも圧巻でしたし、

お芝居の悪役も、本当に素晴らしく、

最後の留依さんの男役の美学を十分過ぎるくらい、観せて頂きました。

ショーの最後フィナーレで、真風さんとイチャイチャするところは、

先に辞めていく留依さんと、

来年辞めることになった真風さんお二人の想いが伝わってきて、

心にグッときました。

優希しおんさんの身体能力には、お芝居、ショーを通して、

度肝を抜かれました。

これからも、ますますご活躍されて欲しいです。

真風さん、

ローマでの、｢旅は終わった、また新たな旅に出る｣的な歌を歌って、

カッコいいロングコートで、

一筋の光射す大階段を一人上っていく最後は、反則ですよ。

もう、泣けて、泣けて。

次回の作品は、一本もののお芝居ですので、

フィナーレは付くかもしれませんが、

ショーはもう今回が最後ですよね。

素敵な真風さんの、男役の集大成を、

存分に味わいたいと思っております。

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