有沙瞳の未来
星組「赤と黒」を観て、
改めて、有沙瞳さんの凄さを思い知りました。
宝塚トップ娘役像である、可憐で可愛らしくて、常に一歩下がって男役を立てることを要求されるトップ娘役像とは、
程遠いところにいってしまっているのを感じてしまいましたが、
むしろ、宝塚の娘役の枠を越えて、外に出たほうが、より、生き生きと輝けるんじゃないかな、
とさえ、思ってしまいました。
歌の上手さは、今や、どの娘役の追随も許さないレベルにまでなってきていますし、
お芝居の表現力は、神がかっているほどの素晴らしい出来です。
「ロミオとジュリエット」の乳母しかり、
「王家に捧ぐ歌」のアムネリスしかり、
そして、今回の「赤と黒」のレナール夫人、
あらゆるジャンルの役になりきり、
その温かさ、気高さ、時にその傲慢さ、冷酷さなどを、
見事に演じてくださいました。
「赤と黒」のレナール夫人は本来、
ジュリアンソレルの立身出世の欲望のために利用された、可愛そうな人妻、的な設定だと思っていたのですが、
有沙さんのレナール夫人は、自分の意思でジュリアンを想い、自分の意思で別れを告げ、
自分の意思でジュリアンを破滅へと追い込み、
でも、ジュリアンの永遠の愛を勝ち取る、といった、
凄まじく強い自立した女性として描かれていたように思いました。
それが、演出家の意図なのか、有沙さんの圧倒的な演技力によるものなのかは、よくわかりませんが、
今まで観てきた「赤と黒」のイメージとは全く違った一面でした。
ジュリアンが、いたたまれなく、可愛そうに思えてきてしまいましたもの。
次の公演では、マリーアントワネットが控えています。
きっと、宝塚人生の集大成
(ごめんなさい、まだご卒業とも決まっていないのに、本当に申し訳ありません)
でも、本当に素晴らしいアントワネットを観せてくださると確信しております。
そして、むしろ、有沙さんは、宝塚の枠を越えて、外部でこそ、
今まで以上に大活躍されるだろう、と、なんの根拠もありませんが、強く強く確信しております。
それだけの逸材だと信じています。
もし、宝塚を去られるとしても、さらに輝かしい未来が待っていると思います。
「1789」も、とても楽しみにしております。
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