「ベルばら」が何故不評なのかがわからない
昨日、2024年度の各組の演目が一挙に発表されて、
つくづく、宝塚は考えに考え抜いて作品を選んでいるのだなぁ、
と、改めて感心したのですが、
思いも寄らないインド映画から始まって、
宝塚の重鎮の新たな一本物の作品、
110周年をお祝いするショーから、
宝塚の歴史を感じさせる日本物のレヴュー、
そして、斜め上からの話題作「ファイナルファンタジー16」
110年の歴史を長きに渡り、守り続けてこられたのは、
こういう、古き良き伝統を守りながらも、
新らしい物に思いきってどんどん挑戦していく姿勢があってこそだったのだなぁ、
と、今更ながら宝塚存続の手腕を素晴らしいと思わざるを得ません。
古き良き物、今は完全にそうなってしまった「ベルサイユのばら」ですが、
初演の時の、あの物凄い挑戦を思うと、今の比ではありません。
誰もが絶対に無理、絶対に失敗する、と、口々に言っていた、
それでも、どんな反対をも物ともせずやり通して、
見事に一大ブームを巻き起こしたあの冒険に満ちた決断は、
今の、LDHコラボや、インド映画上演や、ゲームの世界とのコラボ、
なんていうものではありませんでした。
(ちょっと言い過ぎたかもしれません。これらのコラボも相当なものですが、あの頃の漫画の世界の舞台化は、今考えている以上に大変なものでした)
それを見事に成功させた植田神爾先生は、私は今でも大天才だと思っています。
確かに今の舞台技術は凄いことになっていて、
ベルばらでは盆も回らないし、幕前の芝居で繋げていく、という古い設定かもしれませんが、
あのとき初めて見たとき、
オスカルが戦場に向かうときの家族が下手から上手へと見送る時の馬の蹄の音が、
客席の後ろから、下手から上手へと音響が移っていって、
本当に臨場感を感じて、こんなことが出来るんだ、と感動のあまり、心が震えました。
今では、どの場面も、舞台も音響も凄いことになっていて、
静かな美しさ、想像する感動、もあまりなくなってしまったのかもしれませんが、
「ベルサイユのばら」にはまだ、そういう言葉には出来ない心から滲み出る感動が残っているのです。
その場で観たもの、聴いた物だけでなく、余白、余韻のなかから得る大切な物があるような気がして、
私は、いまだに(思い出も含めて)ベルばらが大好きです。
今でも、宝塚を代表する作品だと思っていますし、
新しく変えてもいいのかもしれませんが、
今のままでも十分過ぎるくらい素晴らしい感動作品だと思っています。
その作品を、宝塚の生徒で有る限り、一回は絶対に体験して欲しいと思っていますし、
贔屓ならなおさら、是非とも演じて頂きたい作品のひとつです。
それをこの度、雪組でやってくださる、ということで、
待ちに待っていました。
叫びたいほどの嬉しさで一杯です。
どのような配役になるかわかりませんが、
オスカルを是非とも朝美絢様で観たいです。
役替わりを希望していらっしゃる方もたくさんいらっしゃるようですが、
役替わりはご本人にとって、大変な負担になりますので、
出来れば、一択でお願いしたいと思います。
そして、出来れば、アンドレを和希そらさんでお願いできたら、嬉しいです。
ベルばらは、私にとって、大切な大切な作品なので、
随分先のことなのに、踏み込んで書いてしまいました。
悪しからず。
とにかく、今から来年の夏が、楽しみで楽しみで待ちきれません。
一年もあるのですよね?
健康に気をつけて頑張りたいと思います。
もしよろしければぽちっと
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